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はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

スカイマーク経営破たんで心配になる、日本における航空各社の運賃再値上げ

 「寝耳に水だ」。スカイマーク民事再生法適用の申請を決めた28日、神戸空港を運営する神戸市や地元経済界に衝撃が広がった。同社が「西日本の拠点」と位置付ける同空港。当面の運航は継続される見通しだが、発着便の多くを同社が担うだけに、先行きの不透明さはぬぐえない。空港利用者からも不安の声が上がった。
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201501/0007697260.shtml

スカイマーク経営破たん。負債総額負債710億8800万円。神戸空港茨城空港など同社の運行便が大多数を占めていた空港では、関係者が今も「今後どうやって空港を運営していくか」話し合っていることだろう。空港の運行便が減れば利用者も離れていってしまうのは目に見えている。
経済学や経営手法に関しては全くのど素人であるため、スカイマークが破綻した理由については語らない。東洋経済オンラインの「スカイマーク西久保氏は、どこで間違えたか | エアライン・航空機 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準」、あるいは「日経ビジネスオンライン」会員の人は「スカイマーク、破綻は不可避だった:日経ビジネスオンライン」でも読んでいただければいいと思う。私が言いたいのは、スカイマークという「国内線航空運賃の価格破壊」を引き起こした航空会社が「経営破たん」したことで、JALとANAが「急激な円安」を理由に昨年7月以来の運賃再値上げをしてくる可能性である。
スカイマークの航空業界参戦以来、ANAとJALは競合する路線を中心に度重なる値下げをしてきた。ところが今回そのスカイマークは急激な円安とエアバスA330中型機導入による運用コスト増、さらにはエアバスA380絡みの騒動で「自滅」した。ANAとJALは「やっぱりな」と手を叩いて喜ぶだろう。そして手を叩くのをやめたら次にやる行動は、「円安で自助努力はもう限界」と「運賃再値上げ」を国土交通省に申請することだろう。
20世紀末に当時の規制緩和で誕生した航空会社……エア・ドゥ、ソラシド・エア、ジェットスター、そしてフジドリームエアラインズ……いずれも今は「共同運航便(コードシェア)」という形で、「座席販売」を大手2社に頼っている。結局独自の販売網で座席を売ったのはスカイマークだけだった。今後経営再建をすることになるのだろうが、果たして座席販売は独立性を維持できるのか、それとも他の中小航空会社と同じく大手2社に頼ることになってしまうのか? そうなると事実上、航空運賃も航空路線も大手2社の「寡占状態」に逆戻りすると思うのだが、これは私の単なる妄想ですか?
昨年末の総選挙で我々は「安倍自民党」を再選した。その結果の一つがこれというなら、我々は後世に渡って「愚民」と称されるのかも、などと書いた所で本日付記事はおしまい。
ところで樽見鉄道が車両の活用方法をいろいろ模索しているようで(http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20141227/201412270849_24000.shtml)、そういう状況ならまだ樽見鉄道は大丈夫だなと思う次第。もっとも、沿線住民でない私がこんな場末のブログで触れたところで無駄なんだけどねー。