テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

ゆるキャラ祭りの経済効果はどこへ?

 全国各地から244体の「ゆるキャラ」の着ぐるみを滋賀県彦根市に集めた「ゆるキャラまつりin彦根」で、実行委員会は今回のまつりの経済波及効果が約4億8千万円と算出され、過去最高を記録したと発表した。5回目の開催となった今回のまつりは、昨年より約1万人多い8万8千人が来場。実行委は来年以降もさらに客寄せの仕掛けを考え、地元の活性化につなげたいとしている。

 実行委によると、日帰り客数が8万5000人を超え、宿泊客数も延べ3200人。過去の滋賀大学地域連携センターの調査に基づき、今回実行委が試算したところ、支払額は宿泊客一人あたりで2万2673円、日帰り客で4757円となった。

なんと4億8千万円!「ゆるキャラ祭り」の経済効果過去最高 - MSN産経west2012.10.26付

参加244体、一体あたり経済波及効果約196万7千円也。数字だけ見ればすごいイベントのように見えるが、この記事の最後にもある通り、「彦根市にもたらされた経済効果はいくら?」という疑問符が付く。各ゆるキャラのブース内で販売された物品の収益は基本的に各ゆるキャラの地元に還元される。それを考えると、実際に彦根市にもたらされたのは日帰り客の飲食代、宿泊客3200人分の飲食代と宿泊費、そして地元「ひこにゃん」関連のグッズ売り上げ程度ではないかと私は考えている。一方で今年は参加244体、来場者数は主催者側の予想を遥かに超える8万8千人。会場の確保、警備、設備の設置、運営、そしてそれらにかかる予算。差し引きプラスなのかマイナスなのか。記事を見る限りでは実際どうなのか全く分からない。
このまま続けても大丈夫なのだろうか?

もちろんだがこの話はゆるキャラに限らない。萌えキャラも武将隊も結局は拠点となる地域で来場者が飲食とか買い物とかして、あるいはその地域の全国における知名度が向上しないとやる意味がない。先日行われたはんだ山車まつりでブース出展及びライブイベントを行った「知多娘。」も然り。そのライブイベントを客席の後方から見ていたけれど、客の多くは明らかに冷めた目で見ていた。「半田酔子」がもたらす経済波及効果は果たしてどこに落ちているのか、ちょっと疑問符を付けたくなる。
そうなんだよな。経済波及効果とか言う前に、まず地域の知名度を上げることを考えないといけない。知名度が上がれば観光客が少しずつ集まるだろう。そうすると地域に金が落ち、商店街は活性化し、企業活動は活発化し、そして否応なく地域住民は「話」に乗らざるを得なくなる。地域住民も巻き込んだ一大プロジェクトになれば「ひこにゃん」なんぞ敵ではないわ、ぐははは……ぐふぇっ、ぐふぇっ……などと某アニメを彷彿とさせるいらんオチを付けたところでこの話はおしまい。

ところで先刻秋葉原で行われた「Moe1」観光部門で、大垣市の萌えキャラプロジェクト「大垣きゅん物語」が準優勝をもらったとか。ならばさっさとアニメ化でもしたらどうなんだと突っ込みいれたくなった。さらにそのプロジェクトが海津市の某プラスティック射出成型会社の運営によるものとわかって、ならば外野紫苑のビキニ姿かつお約束の半脱ぎセクシーポーズフィギュアを、それも大垣市内限定で発売すれば大垣市知名度は思いっきり落ちるだろう……いや、落ちちゃ駄目じゃないか。ていうか、外野紫苑は人妻だろオイ!