テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

この事故こそが規制緩和が起こした負の結果

まずは死亡した乗客の遺族には深い哀悼の意を捧げる。そして現在入院中の乗客が一人でも多く社会復帰し、またディズニーランドへの旅行を行きたいと思えるよう強く願う。

立ち入り調査しても運転士や関係者を逮捕しても、根本的な解決には繋がらない。

今回の事故で、また「貸切バス事業者の運行管理方法」が槍玉に上がっている。だがそれはずっと続いていることであり、最近も4月8日に山陽自動車道下り線で、大阪狭山市「さやま交通」のツアーバスが大型トラックに追突し4人が重傷を負うという事故が起きたばかりだ。今更「一人運行」の問題点とか取り上げて何がしたいのとマスコミ各社に聞きたい。
最近全く更新をしていないのだが、当方のホームページで公開した「SUNQパスで九州南部一巡り」の第一日目。あの中で「夜行高速バス『トロピカル号』の乗務員休憩は吉松PAらしい」と書いた。トロピカル号の現在の運行時刻を見ても、あの当時と同じく吉松PA内で大体1時間30分ぐらいの仮眠を取っていると予測できる。一方で今回事故を起こした「陸援隊」の場合、同じ読売新聞の別の記事が本当なら、運行中は2時間に付き15分、4時間に付き30分の休憩を取るよう運転士は指示を受けていた。連続1時間未満の仮眠で果たして眠気は取れるのか? この運行の前に数日間の休暇を取っていたらしいが、休暇を取っても眠い時は眠いはずである。いや、これはど素人的なものの見方か?
私は、一番の問題はこの過当競争にあると思っている。2010年現在、4000社以上あるとされるツアーバス事業者。その中で赤字にならず毎日旅行会社から仕事を受注出来ているのは何社あるのか? 今回の「陸援隊」も業務遂行能力以上に仕事を取ってきていなかっただろうか? それでこんな事故を引き起こしたのであればもはやバス運行事業者として終わりだ。

言っておくが、何処の事業者と手を組めば安全とか、そういう話ではない。
高速ツアーバス事業者、高速バス事業者全てが「この状況は絶対おかしい」と考え、行動しなければ事故はまた発生し尊い命は奪われる。
ハーヴェストツアー」及び「陸援隊」が損害賠償請求にきちんと応じる能力を持っていることを願う。