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はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

2011年3月26日改正名鉄新ダイヤについて考察してみた

2011年3月26日(土)、名鉄においてダイヤ改正が行われる。その概要は既に名鉄公式サイトのニュースリリース1月24日付において公表された。今回の日記はこの名鉄新ダイヤについて考察してみる。なお、新ダイヤに関連する話題を一つ含む。

概要

これらにより特に名古屋本線犬山線常滑線中部国際空港線ではダイヤががらりと変わる可能性が高いので要注意。

常滑中部国際空港

少なくとも平日の7時台において、一部特別車特急中部国際空港行きは運転されなくなることが確定。特急の運行体制見直しに伴い、平日朝の時間帯に関しては名鉄岐阜6時7分発及び7時17分発特急、金山7時43分発特急は全て消える。さらに豊橋発金山経由特急ミュースカイ一本が犬山線新鵜沼発に切り替えられるのだが、これについては「犬山線」のところで。

名古屋本線

平日及び休日の昼間時間帯において名鉄岐阜名鉄名古屋間から「ミュースカイ」が消えること、そして何よりも、朝及び昼間時間帯における竹鼻線名古屋本線名鉄岐阜笠松間を結んでいた直通列車が消えることに注意する必要がある。いずれも単に「需要なし」で片付けていい問題ではない。逆に、最終列車の発車時刻繰り下げはそれだけ需要があると見込んだから。

犬山線

  • 平日ダイヤにおいて犬山7時2分発特急を6時51分発「ミュースカイ」に置き換え。
  • 同じく平日ダイヤにおいて犬山7時53分発「ミュースカイ」と8時5分発特急を新たに設定。
  • 平日ダイヤで、5時53分豊橋発金山経由中部国際空港行き一部特別車特急が運転ダイヤ変更の上、新鵜沼発「ミュースカイ」に。
  • これに伴い、旧ダイヤから数分程度の発車時刻調整がある。

名鉄にとって犬山線はドル箱的存在なんだな、と改めて思った。一部特別車特急が設定されたのも犬山線は一番最後だったからなぁ。またこのダイヤ改正に伴い、乗り入れている名古屋市営地下鉄鶴舞線のダイヤも一部変わるだろう。それにしても今度のダイヤ改正犬山線最終列車の発車時刻繰り下げってやらないのな……。

河和線

  • 知多半田8時10分発名古屋方面行き特急を新たに設定。
  • 快速特急を特急に格下げし、河和線内の特急列車停車パターンは「特急」に統一。
  • 平日昼間の時間帯で、一部の特急列車について「一部特別車」から「全車一般車」へ変更。

これにより劇的に河和線知多新線のダイヤが改善されるわけではない。ただ岐阜や犬山方面から「ちょっとフリーきっぷで出かけてみようかな」という人は少しぐらい増えるかもしれない。

瀬戸線

  • 6750系2編成のうち、1編成が2月下旬(恐らく「さよなら運転」を行った翌日の2月21日)に引退、残る1編成も今春に引退。(2月3日付で発表)
  • 栄町発喜多山行き最終列車の発車時刻を23時52分から8分繰り下げ、24時に。
  • 栄町発尾張瀬戸行き最終列車の発車時刻を23時36分から9分繰り下げ、23時45分に。

6750系2編成の完全引退と最終列車の発車時刻繰り下げが連動しているのは間違いない。6750系は名鉄最後の「吊り掛け式」、つまり台車の仕様が現在在籍する車両の中で最も古い型である。この6750系はそれであるがゆえに駆動音が大きく(重低音が響く)、沿線住民から「うるさい」等の苦情があったそうである。しかし今回の6750系完全引退で瀬戸線に所属する編成は昭和53年以降に製造された比較的新しい型となり、騒音問題はこれである程度解決されると思われる。瀬戸線の沿線住民はこれを機会に名鉄瀬戸線の現状についてよく話し合うべし。日曜の昼間であの乗車率はないだろ、普通。

尾西線豊川線築港線

遂にXデーが来ちまったか。
以前「全国チンドン祭」を見に尾西線名鉄一宮〜萩原駅間を乗車したのだが、全国的にも知られる「チンドン屋の祭典」なので乗客は結構乗っているだろうと思いきや、そんなに乗っていなくて拍子抜けしたことを覚えている。普段だともっと乗車率が悪いということか。蒲郡線広見線新可児御嵩間の廃線問題は他人事ではないよ、沿線住民のみなさん。

名鉄三河線津島線西尾線広見線新可児御嵩

いずれもダイヤ改正について直接的な言及はないが、「乗車効率が低い路線等で一部列車の見直しをする」と言及しているため、何らかのダイヤ改正を行うものと思われる。特に広見線新可児御嵩間の運転本数がどうなるのか、そして西尾線名鉄名古屋本線を直通して運転される列車は今後どうなるのか、非常に気にかかるところではある。

名鉄蒲郡線

最後に蒲郡線関係。昨年11月開催の第8回名鉄西尾・蒲郡線対策協議会の席上で、沿線自治体から名鉄に対して年間2億5千万円が補助されることが伝えられた。これにより平成22年度から平成24年度までの3年間は路線が存続される。幡豆町の担当者が席上で「支援額はこれが限度」と言っており、利用者が更に減少すれば今度は本当に廃線になる可能性もある。
さて、今回の会議では吉良町から名鉄に対し、廃線となった旧三河線敷の駐車場への転用が打診されている。平成23年度中には吉良吉田駅前駐輪場の整備を行うとのことで、これとあわせて実施すれば吉良吉田駅から蒲郡方面、あるいは西尾線経由で名古屋方面へ行く乗客が少しは増えるかもしれない。


今回のダイヤ改正、誰が得するといえば当然……名鉄に決まってる。得しないことは名鉄はしない主義だから、昔も今も。瀬戸線6750系の引退にしたって、もっと前から公表できたはずなのに。