テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

三陸鉄道:三陸鉄道の窮地を本当に「久慈ありす」が救ってしまうのか?

まさか三陸鉄道が1ヶ月以内にあのイベント列車の座席を「売り切る」とは思わなかった。

 鉄道関連の職場で働く女性をキャラクター化した「鉄道むすめ」((株)トミーテック)について語る「全国鉄道むすめサミット」が、11月1日(日)に岩手県の道の駅くじ・やませ土風館(三陸鉄道久慈駅から徒歩10分)で開催される。
「鉄道むすめサミット開催=岩手」(時事ドット・コム「にっぽんもぎたて便」2009年10月13日9時01分配信記事)

これを見て最初は、会津鉄道のように「イベントへの参加者がいないから記事を書いてもらったんだろう」……そう思っていた。ところが三陸鉄道のプレスリリースを見て、愕然とした。

三陸鉄道では、開業25周年を記念し、久慈市にある三陸鉄道北リアス線運行本部と「やませ土風館」にて「秋のさんてつ祭り」を開催致します。
この祭りでは皆様から三鉄車両に直接メッセージを描いて頂く「あなたのメッセージ車両を走らせよう!」や人気の鉄道むすめ久慈ありす」(株式会社トミーテック)を中心としたイベントも開催いたします。
「全国鉄道むすめサミット」では達増岩手県知事もパネルディスカッションにコメンテーターとして登場。
鉄道むすめ」を通した地域の活性化などについて熱く語って頂きます。
なお、10月31日には前夜祭列車が走りますがすでに満席となっています。
他にはない、三陸鉄道ならではのお祭りです。
「秋のさんてつ祭り開催!」三陸鉄道公式サイトプレス・リリース2009年10月15日掲載分より)

あの前夜祭列車の座席、全部売り切れたそうだorz。久慈ありすファンすごすぎ。参加費用は宿泊費用も含めてとはいえ、1万5000円もかかるのに。これはもしかしてこの列車に乗らないといけない何か「理由」があるんだろう。そう思って情報を探し回っていたら、コミック版「鉄道むすめ」の作者であるMATSUDA98氏がどうやらヘッドマーク用イラストを書き下ろしたらしいことが分かった。ご本人のブログではモザイクがかけられているが、丸型に収められたそのデザインからしヘッドマーク以外にはありえん。そしてどう考えても依頼主は三陸鉄道。やられた。

前夜祭列車が失敗に終わる、という懸念は払拭された。

キャラクター関連のイベントは、ファンの目線で「何を求めているか」を考えないと不評に終わるし、「中途半端」だとしてファンからそっぽを向かれることにもなる。4コマコミックが原作の「らき☆すた」で町おこしを試みた鷺宮町は、徹底的に「キャラクターがそこに住んでいるかのよう」なイベントを追求したそうだ。神社の神輿も、飲食店のメニューも「らき☆すた」に関連したものとなっているそうである。そしてこの徹底ぶりが結局「らき☆すた」ファンの「聖地巡礼」へと繋がった。その後についてはマスコミなどで報道されている通りだ。
一方、「かんなぎ」で町興しを試みた宮城県七ヶ浜町は失敗例としてネット上に上がっている。行ったことがないので以下のサイトからの情報だけが頼りだが、どうも神社は簡素な作り、販売されたグッズもありきたりのものだったらしい。これも憶測だが、そこに行かないと買えない「限定グッズ」の発売もなかったんだろう。
外部リンク:「かんなぎ」観光キャンペーンはなぜ失敗したのか? 2ちゃんねるでの反応「これはないわ」(ガチャ萌え.com)
話を戻して「三陸鉄道」。オリジナルグッズあり、そしてイベントも特製。ああ、何だ鷺宮町のやり方に近いじゃないか。イベント列車もその他の関連イベントも成功裏に終わるだろう。そしてこのままこの路線を継続すれば、「第二の鷺宮町」として再び三陸鉄道と沿線自治体が脚光を浴びる可能性は高い。


継続できればな。もうちょっと付き合ってくれるかな、「【TOMYTEC】鉄道むすめバスむすめ」スレ住民。

鉄道むすめ」シリーズが終わった「後」が本当の正念場。

以前当ブログで「やるならある時期を境に売れなくなるのを覚悟の上でやれ、できなきゃやめとけ」と書いた。この「鉄道むすめ」シリーズに対する人気が持続している今のうちはいい。だがこのシリーズだってこのまま「今後も人気が持続する」なんて保障はどこにもない。人気が低下したらトミーテック側は恐らく発売終了を告げるだろう。そして店頭から「鉄道むすめ」フィギュアが消えた後、関わった鉄道会社各社はイベントの方向性を見直すことになる。多くの鉄道事業者は「鉄道むすめ」から離れるだろうな。では三陸鉄道はその時どうするのか。
そう、対策を立てるべきは今じゃない。このブームが収束した「後」なんだ。このシリーズの発売が終わった後に三陸鉄道がどんなイベントを開くか、そしてそのイベントに沿線外から客が来るかどうか、そこが重要だ。もっと言うなら、鉄道むすめ」ファンや鉄道ファンがシリーズが発売されていた時と同じ程度集まるかどうかなんだ。ファンがシリーズ発売終了後もイベントに集まるようなことがあれば、地元住民も「来てくれる人いるんだ」ってちょっとは考えるだろう。でも「鉄道むすめ」シリーズ販売終了しました、はいさよなら……ならばそれまでだ。少なくとも2ちゃんねる「【TOMYTEC】鉄道むすめバスむすめ」スレ住人はしないだろうが、それ以外がどう動くかなんて分からないからな。


あー、2度も3度も修正して何とかまとめきった……ということにしておこう。これなら「下書き機能」使えって突っ込まれそうだが、自分のやるこったぁまぁこんなもんだってことでファイナルアンサー。
「キャラクターが先にあって」という商品展開の仕方を見ると、どうしても「Sister Princess」シリーズを思い出してしまう。突然人気ががた落ちしたって話を聞いたからだ。アニメは見てないから言える立場にないけれど、ゲームは確かに「主人公一人に12人」で、しかも一人「兄ちゃま」だったからな。いくら何でもその言い方はありえんだろ、と。まぁこれ以上やると今度は「シスプリ」スレ住人から突き上げ食らうんでやめとく。
いくら何でも「鉄道むすめ」は、突然人気ががた落ちするなんてことにはならないだろう。でもこの人気が今後も持続するとは絶対に言えない。その点だけは否定できないだろう、2ちゃんねる「【TOMYTEC】鉄道むすめバスむすめ」スレ住人?
まぁ、その、な……個人的にはだが、頼むからシリーズ終了の前に名鉄の女性車掌の制服を着た子を出してくれと……。あと近鉄の車掌とJR東海パッセンジャーズの車内販売員(以下略)。