テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

山口周遊には「寝台夜行」がお約束・前置きその2

(空いている日付の日記に記事を「押し込んで」おり、書いたのはこの日ではありません。)
前回はid:tetsumogura:20071123

前置き

とにかく1夜行3泊5日。出発行程及び帰着行程を日程から除き、実質3.5日で少しでも多くのエリアに行ってみたい。SL「津和野稲荷初詣号」を行程に組み込むことができればなおよし。しかし前日付けで書いた通り、山口県内の観光エリアは何地区もある。その上、地区同士をつなぐ鉄道路線やバス路線の運転間隔が長い。運転間隔が長く、移動に時間もかかるのだ。

「津和野・秋芳・萩ゾーン」、閑散路線に要注意?

それはともかくw、山口県内の観光地を公共交通機関を使って巡る場合、最大のネックとなるのが「所要時間の長さと運転間隔」だ。先に書いた通り、所要時間がかかる上に運転間隔がものすごく空いている。もっとも、朝と夕にしか列車が来ないという路線なら愛知県内の某所にあるが、まぁ、これは関係者とテツのみが分かる話ってことで忘れてくださいorz。
だから、今回のゾーン券で乗れる路線全部について、手持ちの時刻表で調べた。調べた結果、特急が山口線(と新幹線)以外走っておらず、臨時以外は普通列車ばかりだったから頭が痛い。その上、美祢線宇部線小野田線は日中1時間に1往復以下。山口線など新山口〜山口間は30分に1本運転されているのに、そこから先がない。そしてこういう路線を相互に乗り換えて移動する際、必ず発生するのが長い待ち時間だ。例を出しておこう。

ケース1:湯田温泉に宿泊後、翌日下関に移動したい。

乗れる列車は10時3分発特急「スーパーおき1号」とする。「JR時刻表」2007年10月号から、山陽本線経由の場合は以下の通りと分かる。

もっと早く行こうと思ったら、新山口駅で新幹線「こだま」に乗り換え、新下関駅山陽本線に乗り換える方法が取れる。しかしこの方法を取っても、下関駅到着は11時20分。

2度乗り換えて23分差。早く着くことは有り難いけれどねー。

ケース2:東萩駅から下関へ移動する。

湯田温泉発ならこんなもので済むが、萩出発だと頭を抱えてしまうだろう。宿泊先の最寄り駅が東萩駅の場合、山陰本線で益田に出て、山口線経由で行くルート、特急バス「はぎ号」で新山口に出るルート、山陰本線長門市駅へ行き、美祢線に乗り換えるルート、山陰本線をひたすら進むルートの4つが考えられる。結論から言うと、いずれもかなり時間がかかるのだ。東萩駅に10時に着いたと仮定して話を進める。
まず時刻表を見て脳内あぼーんしなきゃならないのは、益田へ出て山口線経由で進むルート。というのも、「JR時刻表」2007年10月号掲載のダイヤ通りで1月も運行されるなら、東萩駅9時39分発益田行き普通の次は11時48分発しかないのである! 「よいしょ」した理由が分かるだろうw。山陰本線経由は出来る限りやめた方が無難らしい。
美祢線経由のケースと「はぎ号」を使うケース、共に結果は一緒になってしまった。美祢線経由の場合は以下の通り。長門市駅で1時間も待たされる。第一、長門市発厚狭行き9時50分の次が11時52分発って何それ? 

「はぎ号」を選んだ場合は、10時40分発JRバス運行便を使うことになる。そして見事に13時を過ぎる。乗り換えが2度で済むのでいくぶん楽か。ちなみに新幹線に乗り換えても結末は一緒のようで、乗り換え回数が増えるだけらしい。

これなら山陰本線をひたすら進んだ方がいい。東萩駅10時12分発普通長門市行きに乗ると、2回乗り換えで下関着13時30分。所要3時間18分。

  • 東萩10:12(普通/1567D)10:48長門市
  • 長門市11:20(普通/969D)12:32小串
  • 小串12:50(普通/873D)13:30下関

あとは「東萩〜津和野」間で運転される防長バス……所要1時間43分、1日5往復。すばらしいw、いつ下関に着くことやら。しかも「津和野・秋芳・萩ゾーン」ゾーン券で乗車可能「ではない」。

距離が離れれば離れるほど時間がかかる。

もう一度言うけれど、周遊きっぷ「津和野・秋芳・萩ゾーン」の乗車可能路線はいずれも所要時間がかかり、かつ大都市圏内みたいな「1時間に5本とか6本」なんて運転間隔じゃない。地区間の距離が離れれば離れるほど相対的に所要時間がかかる。こういう路線を利用する場合、取るべき手はひとつ。
見て回る地区を絞り、その地区内を徹底的に見て回る。その上で、できる限り「行って戻る」が少なくなるように行程を作る。
だからどの地区とどの地区をセットにして回るか、そしてどの地区で宿泊して次はどこへ進むか。そこを決めてから宿泊先を予約し、その上できっぷの手配をしないと、移動時間ばかりかかって何も見ることができない(つまり「乗り鉄」状態)となってしまう。乗りつぶし目的ならそれでいいが、計画するのは「山口県内の観光地を巡る」旅行である!
……今回はそういう方向性でファイナルアンサー。