テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」+「吉備の国岡山フリーきっぷ」=?

(この日記は日曜日に書いている。金曜及び土曜の部分が空いていて、そこに記事を突っ込んだだけのでご注意を。)
続き=http://d.hatena.ne.jp/tetsumogura/20070421/
(追記:上記の日記より始まる一連の考え方をまともに使うと、「瀬戸の花嫁川舟流し」を見ることができません。リンクは外しました。2007年5月1日)


再度の「岡山行き」を計画するぞ。

ゴールデンウィークが1週間後に近づいてきた。
こっちは4月28日から5月6日まで、丸まる1週間休みが取れる。もちろん家にずっといるつもりは毛頭ない。当初は再度四国へ行くつもりだったが、資金が貯められず断念。PSPなぞ買ったのが間違いだった。やるなら今度の夏か、来年のGWだ。
そんなわけで予定を変更し、2005年12月30日から翌年1月1日にかけて行った岡山へ、もう一度向かう計画を一度立ててみることにした。岡山へ向かう理由はいろいろあるが、前回使った「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」の発売、それに何よりも、新たな期間限定フリーきっぷに関する情報を入手できたことが大きい。この期間限定フリーきっぷの名称は、「吉備の国岡山フリーきっぷ」という。
以降、「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」を「岡山ぐるりん」、「吉備の国岡山フリーきっぷ」を「岡山フリーきっぷ」と略して記述する。ネット検索でこのページに辿り着いた方には申し訳ないけれど、途中から見ると「何じゃこりゃ」になるので念のため。

「岡山ぐるりん」と「岡山フリーきっぷ」、この2つはどういうきっぷなのか?

さて、「岡山デスティネーションキャンペーン」にあわせて、「岡山ぐるりん」と「岡山フリーきっぷ」という2つのフリーきっぷが登場した。詳細はJRの主な駅で配布中のパンフレット、もしくはJR東海ホームページからダウンロード可能な、「岡山デスティネーション関連資料」PDFファイルを見てほしい。一応一番最後に、「続きを読む」記法で各フリーきっぷの概略を記述したが、参考程度のつもりで。
この2つのフリーきっぷは、発売時期や有効期間、有効日数、価格はもちろん、フリー乗降対象路線「の範囲」も違う。簡単に言うと、いずれも岡山県内の特定路線をフリー乗降区間に持つフリーきっぷで、「岡山ぐるりん」は岡山・倉敷・児島周辺エリア、「岡山フリーきっぷ」は岡山県内のJR・井原鉄道及び各社バス路線をフリー区間に持つ。
……もっとも、フリー乗降区間で利用できるのはどちらも普通列車普通車自由席なのと、フリー乗降区間内各区間の運転本数を考えなきゃならないのは、まぁ、この手のフリーきっぷが持つ宿命ということで。

この2つ、違いは何だ?

この2つのフリーきっぷ、発売条件やフリー乗降区間などを見ていくと、一方が他方を完全に含んでいる訳ではないと分かる。

違い・その1/有効期間

発売額と有効期間については、普通乗車券のみを買った場合と比べると、それぞれのきっぷの違いがはっきり見える。
まず、有効期間を見てみると、名古屋〜岡山間の普通乗車券は、営業キロが366.9キロだから3日有効、往復乗車券なら6日間有効。これを元にすると、「岡山ぐるりん」は名古屋発の場合、3日有効で有効期間は往復乗車券の半分しかない。その上、有効期間内でフリーきっぷ部分の使用開始日を決めることはできない。「岡山フリーきっぷ」の場合は、往復乗車券等の有効期間内でフリーきっぷを使うことになり、全体の有効期間が伸びる訳ではないが、有効期間内ならいつ使い始めても構わない。(伸びるなんて説明はPDFファイルにも、パンフレットにも書いていない。)しかし、「岡山フリーきっぷ」の有効期間は1日用か2日用だけだから、例えば3日間分購入したいなら1日用(大人3000円)と2日用(大人3500円)を購入するしかない。

違い・その2/普通運賃及び料金の合計との差額

普通運賃及び普通料金の合計額は、「のぞみ」普通車指定席を利用した場合10980円となり、往復では21960円、繁忙期なら片道200円増しで22360円。自由席利用なら特定料金になるから、往復だと20140円になる。ん、計算は間違っていないはず。
「岡山ぐるりん」は名古屋発の場合、大人用が23000円で自由席を利用しても同額。新幹線普通車自由席利用では所定運賃・料金とは2860円、「のぞみ」普通車指定席利用で乗車日が繁忙期なら640円の差額が出る。発売額は倉敷チボリ公園など15施設の入館料込みであり、要領よく各施設を回れば実は簡単に元が取れる。ちなみに、大原美術館+児島虎次郎記念館のセット入館券は、確か1200円か1300円だったと記憶している。
「岡山フリーきっぷ」の場合は、元取り対象額がきっぷの価格全額となる。何しろ、これを付けても往復乗車券から(往復割引以外に)割引はないのだから。このきっぷの元を取るには、JR線の営業キロもしくは運賃計算キロベースで見て、往復利用では片道101キロ以上(1890円)、片道利用だと201キロ以上(3570円)利用しなければならない。「岡山ぐるりん」と同等の有効期間を求めようとして、1日用と2日用を1枚づつ買えば大人用なら6500円! フリー乗降区間は広いので、そこまでやればある程度元は取れそうだが、いや、2泊とも別の場所に泊まらないと無駄だな。

違い・その3/フリー乗降区間と特典の有無

「岡山ぐるりん」のフリー乗降区間はほぼ「岡山フリーきっぷ」に含まれるが、「岡山フリーきっぷ」に岡山・倉敷・児島各地区での観光施設入館特典はない。PDFファイルにも記載されておらず、「岡山デスティネーションキャンペーン」のパンフレットを入手し、そこに付いている割引券を使うしかなさそうだ。

続きは明日付にて

この違いを見ていると、同一行程内で使い分けができそうなことに気づくはず。
本日分はここまでにしておこう。
この続きはhttp://d.hatena.ne.jp/tetsumogura/20070421に。
なお、「続きを読む」以降は、パンフレット及びPDFファイルから抜粋した各きっぷの概要だ。

各フリーきっぷの概要(抜粋)

各フリーきっぷの概要を、JR東海ホームページからダウンロードしたPDFファイル、及び配布中の「岡山デスティネーションキャンペーン」パンフレットより抜粋して記載する。
各フリーきっぷの共通事項として、フリー区間内で乗降できる列車・席種は普通列車普通車自由席だけで、あとは各きっぷ毎に特急・急行・普通列車の指定席券や特急券急行券を買う必要がある。また、新幹線には乗車できず、個室も利用できないようだ。
詳細はhttp://jr-odekake.net/より、「岡山デスティネーションキャンペーン」特設ページにある各きっぷの情報を参考にすること。

  • 「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」
    • 発売期間:〜平成19年9月28日
    • 利用期間:〜平成19年9月30日
    • 有効期間:利用開始日より3日
    • 発売条件:前売りは利用日の1カ月前から。発売場所は出発地周辺のJR東海の主な駅及び主な旅行会社。
    • 価格:名古屋発は23000円。他の駅からの設定もあり。
    • フリー乗降区間山陽本線東岡山〜倉敷、赤穂線東岡山〜伊部、伯備線倉敷〜備中高梁吉備線全線、瀬戸大橋線岡山〜児島、岡山電気軌道市内線全線、瀬戸大橋周遊観光船、下電バス倉敷〜児島、鷲羽山夕景鑑賞バス、下津井循環バス「とこはい号」、及び児島ジーンズバス。
    • 入館可能施設:倉敷チボリ公園大原美術館、児島虎次郎記念館、大橋家住宅、倉紡記念館、アイビー学館、倉敷民藝館、日本郷土玩具館、野崎家旧宅(崎は旧字体)、夢二郷土美術館、岡山後楽園、岡山城いがらしゆみこ美術館、桃太郎のからくり博物館、鷲羽山ハイランドホテル日帰り入浴(鷲羽山吹上温泉)。ただし、大原美術館とその分館である児島虎次郎記念館は1日限り(その日のうちの再入場は可能)。
    • 特記:前回同様、特別企画乗車券の扱いとなっているはず。また、PDFファイルには「新幹線指定席(往復)+自由周遊券+施設入場券をセット」とあり、この表現から「のぞみ」号利用に伴う差額支払いは前回と同じく「なし」と推測できる。
  • 「吉備の国岡山フリーきっぷ」
    • 発売期間:〜平成19年6月29日
    • 利用期間:〜平成19年6月30日
    • 有効期間:利用開始日と翌日の2日
    • 発売条件:自由周遊区間の入口駅までの往復乗車券、特別企画乗車券、旅行商品の提示もしくは同時購入を必要とする。「自由周遊区間」は次の項で。単独購入はできないので注意。発売箇所は「JR東海の主な駅、旅行会社」とあり、乗車券等の購入場所と同フリーきっぷの購入場所が異なってもいいらしい。
    • 発売額:きっぷ単体は3500円。これに+α(笑)。
    • フリー乗降区間岡山県内のJR線全線/井原鉄道総社〜子守歌の里高屋、岡山電気軌道市内線全線、及び各社バス路線の一部。バス路線がいろいろ入っているので割愛させてほしい! JR線のエリアは山陽本線三石、赤穂線寒河宇野線宇野、瀬戸大橋線児島、山陽線笠岡、芸備線野馳伯備線新郷、因美線美作河井、及び姫新線美作土居各駅より岡山・倉敷方向全線。姫新線美作土居〜新見間となる。
    • 入館可能施設:特になし。
    • 特記:「発売条件」の「自由周遊区間の入り口駅」は上記各駅及び山陽新幹線岡山・新倉敷各駅と思われる。断言できないのは、これについて正式な情報を得ていないため。また、JR東海管内で1日用(3000円)は出ていないようだ。