テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」+「吉備の国岡山フリーきっぷ」=?

以下の日記は、この内容を見て誤って真似する人が出ると困るので、
「続きを読む」記法で「封じて」おります。
この考え方をまともに使うと、「瀬戸の花嫁川舟流し」を見ることができません。2007年5月1日


(この日記は日曜日に書いている。金・土曜の部分が空いていて、そこに突っ込んだだけのでご注意を。)
前段=id:tetsumogura:2007:04:20
前段で、「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」と「吉備の国岡山フリーきっぷ」の特徴が、実は一方が他方を含む関係ではないことを語った。どえりゃぁ長い文面になっとったのは申し訳ない。

前回のおさらい

  • 「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」は、15ある観光施設の入館料と往復運賃・新幹線料金も含むフリーきっぷ。所定の往復運賃と新幹線特急料金に多くても2000円程度足すだけで使える。長所は元の取りやすさ。難点は有効期間が往復乗車券より短くなることと(3日間)、フリー乗降区間の範囲が狭いこと。
  • 「吉備の国岡山フリーきっぷ」は、岡山県内のJR線と井原鉄道岡山県区間岡山電気軌道市内線、及び各社バス路線の一部が利用できるフリーきっぷ。2日間有効で3500円は意外に安そうに見える。長所はフリー乗降区間の広さ。岡山県内の鉄道線は、水島臨海鉄道智頭急行以外は全部使えることになる。難点は、その安さとは裏腹に、実はしっかり利用しないと元が取れないこと、割引特典がこのきっぷ自体にはないこと、そして往復乗車券や旅行商品、特別企画乗車券を同時に買うか、前もって買ったものを提示しないと発券してくれないこと。

さて、続きを語ることにしよう。ここでも各フリーきっぷの名称を略した標記を使う。「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」は「岡山ぐるりん」、「吉備の国岡山フリーきっぷ」は「岡山フリーきっぷ」だ。以降、ご承知願いたい。

「岡山フリーきっぷ」を「岡山ぐるりん」の有効期間内に使ったらどうなる?

さて、一方が他を含有しない2つのフリーきっぷ。これを見て、「もし」が頭の中をよぎってきた。もし、「岡山フリーきっぷ」を「岡山ぐるりん」の有効期間内に使ったら、いったいどうなるのか?
これを考える人はいないだろう。しかし、ここで再度計算してほしい。「岡山ぐるりん」は名古屋発が23000円。「岡山フリーきっぷ」の2日用は3500円。合計26500円で往復運賃から岡山県内全線のフリーきっぷまで確保できる。一方、「岡山フリーきっぷ」1日用(3000円)が往復乗車券の復路乗車券提示でも買えるなら、新幹線普通車自由席利用で名古屋〜岡山を往復し、20140円に6500円を加えて26640円。ほとんど価格的には変わりない。だが、前者には全15施設の入館料が入っている! 後者は別途払いなのだ。
もし買えたら……できる!

前提条件は3つ

「続きを読む」記法以降にプランを一つ書いた。ぜひとも見てほしい。ただし、実行するには以下の条件が満たされる必要がある。

  • そもそも、「岡山・倉敷ぐるりんきっぷ」を提示して、あるいは購入して、「吉備の国岡山フリーきっぷ」をJR東海みどりの窓口で購入できるのか?
  • この時期、岡山市内のホテルまで満室になっていないか?
  • 城東地区へ向かうためのバス、津山線伯備線各列車相互の乗り継ぎ、伯備線井原鉄道線相互の乗り継ぎ、そして児島ジーンズバスと「快速マリンライナー」の乗り継ぎはそれぞれスムーズにできるか? 大きなタイムロスが出ないか?

最初のは、この2つのフリーきっぷを同一行程で使うための最低条件だ。これが満たされないと、ここで述べた考え方自体が成立しない。
とにかく、この件に関してはまだ不確定なことが多すぎる。
JR東海のどこか窓口で聞いてみるか。
続きは後程書くことにする。

前段=http://d.hatena.ne.jp/tetsumogura/20070420/

使用例

例えばこんな感じだ。

下ごしらえ

「岡山ぐるりん」をベースにして、「岡山フリーきっぷ」を購入する。出発は5月2日を予定。宿泊は岡山市内に2泊(5月2日・3日)。岡山〜倉敷間の普通運賃分(320円)で少しでも元が取れるようにしておく。岡山には「のぞみ」3号利用なら10時、「のぞみ」5号なら10時30分までに到着できるだろう。

1日目(5月2日)

使用フリーきっぷを「岡山フリーきっぷ」に切り替え、津山を目指す。目的は城東地区散策。岡山〜津山間58.7営業キロ、1110円。1時間に1本の運転本数は気にならない。問題は、そこから乗り継ぐバスの運転本数、そしてバス運賃が「岡山フリーきっぷ」に含まれるかどうかだ。城東地区への最寄りバス停は「天神橋」バス停だが、もし中鉄バス「津山広域BC〜奥津温泉」間に天神橋バス停があって、この区間が「岡山フリーきっぷ」フリー乗降区間にに入っているなら、運賃を別途払う必要がなくなる。
津山からは一度岡山に戻り、伯備線を経由して総社まで向かう。岡山〜総社間26.6営業キロ、480円。清音で降りれば23.2営業キロ、400円。むかうは矢掛。総社〜矢掛間560円。矢掛本陣の入場料400円は別途払いだが、折角だから17時まで開いているここには行きたい。矢掛から岡山へ戻ってくる時にはきっと日が暮れているだろう。
以上までが本行程。もし実行可能なら運賃は全部で4300円となり、1日で元が取れる。チェックイン後は22時まで行われるライトアップイベント、「倉敷美観地区天領のあかり」を見学したい。岡山〜倉敷間普通運賃は320円なので、ここまでやれば利用額は4920円になる。

2日目(5月3日)

「岡山ぐるりん」に切り替える。まずは先に児島へ向かう。岡山〜児島間27.8営業キロ、480円。11時30分発のジーンズバス(1日乗車券500円)なら余裕で乗れるだろう。目的はベティスミスジーンズミュージアム(200円)と野崎家旧宅(500円)。11時30分発の便の次は12時50分で、その次は14時50分までない。野崎家旧宅からは児島駅まで徒歩約25分かかるそうだが、この所要時間なら駅まで歩いて戻ってきてもいい。岡山帰着は14時過ぎだろう。時間を見て、吉備線で吉備津へ行くべきか。ここは「岡山フリーきっぷ」に切り替えて使用する。岡山〜吉備津間8.4営業キロ、200円。吉備津神社では屋根の総葺き替えをまだやっており、全体は見れないと思うが、鳴釜神事を行う神殿や、あの大回廊はもう一度見て行けるはず。前回もここへ行って、1時間で一応見てこれた。今回も1時間費やすと考え、岡山に戻るのは16時頃。本行程はここで終わり。
この時点で「岡山ぐるりん」は2160円分使ったから、もう「岡山ぐるりん」の元は取れている。「岡山フリーきっぷ」は400円分使って、2日で4700円。
この時期はさらに追加で使う。まずは倉敷へ。向かうは、19時まで開いている倉敷民藝館(700円)。これがこなせると「岡山ぐるりん」をさらに1340円分利用できる。

3日目(5月4日)

使用フリーきっぷは「岡山ぐるりん」のまま。岡山を早めに発ち、倉敷観光をこなす。倉敷美観地区に行く前に、大橋家住宅(500円)に入る。国の重要文化財指定の建物で、「岡山ぐるりん」にはこの施設の入館料が入っているから見ないと損だ。大原美術館(単館1000円)・虎次郎記念館(単館500円)は前回見ているが、展示内容がちょっと変わったかもしれない。倉敷チボリ公園へ行くよりはマシと思う。その後、「ハートランド倉敷」のイベントを見て、岡山へ戻る。戻ってきたら市内電車東山行に乗車し「城下」電停で下車(140円)、岡山後楽園(350円)へ急いで直接向かい、最後は「岡山フリーきっぷ」に切り替えて、吉備線経由の列車に乗り備前一宮下車。岡山〜備前一宮間6.5営業キロ、200円。「岡山デスティネーションキャンペーン」パンフレットには、ここから歩いて3分ほどの距離にある吉備津彦神社に大灯籠があると書いてあり、これを見る余裕ができれば旅の締めくくりにはもってこいだ。帰りは18時台以降の「のぞみ」利用になるんだろうな。
この日の利用分は、予定通りなら「岡山ぐるりん」に3670円。

もし上記の行程がすべてこなせたら

上記の行程がすべてこなせた場合(んなわけはないが)、「岡山フリーきっぷ」は4920円分使いこなして1420円の得。「岡山ぐるりん」は7170円分使いこなしたことになり、往復を新幹線自由席利用でも4310円の得。本当に使えれば、合計で5000円を越える。1泊分とはいかないが、かなり得になる。
……できれば、の話。
無茶苦茶な計画なので、絶対元は取れません。

予算

予算については6万円を基準ラインと見込んでいる。根拠は次の通り。
朝食はホテルで取れるとして、他に必要な食事を6食と算定し、いつものように1食2000円と置く。食費は全部で12000円。宿泊料は1泊7000円(朝食・税込み)と計算し、2泊で14000円。合わせて26000円。交通費は上記通りのプランならフリーきっぷ分の26500円に、バス代が余分に1000円程度かかるくらいで、合計53500円。土産代はいつも4000円以内にしているので、これで57500円となる。
実際には宿泊先を6000円台のホテルに切り替えることになるだろう。