テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

貴志川線完乗、そして・・・。

堺8:40(特急/ラピートβ)8:59泉佐野
泉佐野9:03(急行/和歌山市)9:31和歌山市
和歌山市駅5番乗り場9:42(和歌山バス/0系統)9:55JR和歌山駅前バス停
和歌山10:15(普通ワンマン/貴志)10:44貴志
貴志11:20(普通ワンマン/和歌山)11:52?和歌山
和歌山駅前バス停12:40(和歌山バス/0系統)12:51和歌山市駅前バスおりば
和歌山市13:20(急行/なんば)14:23南海なんば
難波16:05(特急/賢島)17:32伊勢中川17:38(特急/名古屋)18:20桑名
西桑名18:44(北勢線)19:34阿下喜
阿下喜19:37(北勢線)20:30西桑名
桑名20:42(特急/名古屋)21:04近鉄名古屋


まずは貴志川線始発駅、JR和歌山駅を目指す。

チェックアウトは8時25分頃。南海堺駅南口から係員に改札口を開けてもらう。5分ほどしてラピートがやってくる。特急券を買い乗り込んだ。ロングシート回避と女性車掌のせい・・・ゴホッゴホッ、いや、やましい意味はないんだが、やっぱり気になってしまうんだ。あのピンクを基調とした・・・。
ラピートβは「だんじり祭り」の岸和田駅に停車後、泉佐野駅に19分で到着。その後来る急行和歌山市行きで和歌山市駅へ向かった。
和歌山市駅からは0系統シャトルバスに乗車し、9時55分にJR和歌山駅前に到着した。

貴志川線、平日日中1時間に2本、片道30分。

JR和歌山駅に来たのはいいが、貴志川線の乗り場はどこだ? 上から回るのか? 下から向こう側へ? 1階JR阪和線和歌山線乗り場を見ると南海電車の車両がJRホームの向こうにいる。地下通路を抜け、東入り口へ向かった。しかし通路を出て改札口へ行ってもそこには「JR和歌山駅」の表示しかない。ふと見ると、一番手前(貴志川線電車が止まっている方)に改札口がある。もしやと思ってJR改札係員に「貴志川線に乗りたい」とフリーきっぷを見せると、そのままフリーパスで通してくれた。
地下道通る必要なかったじゃん
貴志川線改札口で係員にフリーきっぷを見せる。ちょっと嫌そうな顔をされたようなないような。

貴志川線
突然南海が出した「廃線」の決定。沿線住民の有志は「乗降客が多い」ことを理由に廃線を撤回するよう南海側に強く求めたが聞き入れられず、国土交通省に「貴志川線廃線」の届け出を提出、受理された。
一方、有志は「貴志川線の未来をつくる会」を結成し、NHK「難問解決! ご近所の底力」に出演した。その影響もあってか、他の沿線住民の間にも「貴志川線廃線問題=自分たちの生活に直結」だという認識が広がり、その後同会が始めた活動は急速に発展する。
そして、奇跡は起きた。住民運動と出演したことが引き金となり、和歌山市和歌山県が向こう5年間に発生するであろう赤字額相当分を補助金で肩代わりし、経営を岡山電気軌道が引き継ぐことになった。廃線申請が受理された後、存続が決まる例は珍しく・・・いや、ないと言っていいんじゃないだろうか?

10時15分発列車は乗客30人ほどを乗せて出発。その後客は減っていき、貴志到着時には私を除き7人しか乗っていなかった。しかし、和歌山行き列車は結構乗客がいた。貴志駅到着後も乗る人が10人かどうかすると20人近くいたのではないか? JR太多線も平日はこんなんだった(と思った)。同44分到着後、神戸交差点まで歩いてみた。
・・・住宅があるだけだ。何もない。
・・・何で残った?
貴志駅舎で雑貨店を営む女性に話すと、
「私はこう思うんよぉ」
と切り出し語ってくれた。
この沿線、「学校が多い」のである。帰りの車内で地図を開いて見ると、確かにその通りだった。貴志駅からは貴志川高校、甘露寺前駅近くに西貴志小学校がある。和歌山行列車の車内からは右手の線路沿いにあった。和歌山市内に入ると岡崎前駅からは和歌山市立東中学校が近くにある。さらにこの路線は、この沿線から和歌山の有名私立校へ通う「通学列車」も兼ねていた。紀勢本線黒江駅から智辯和歌山海南駅から海南高校紀三井寺から県立医科大、和歌山駅からバスで桐蔭高校、さらには交通センター前駅は県運転試験場最寄り駅・・・。「廃線にしたらここから出馬している地元国会議員、県会議員、全員の首が飛ぶ」、その言葉は間違いではなさそうだ。
一本列車をやり過ごし、11時20分発の和歌山行列車で和歌山駅まで戻った。JR和歌山駅に着いてすぐ、駅隣接のデパートまで向かい地下街へ向かった。名物の和歌山ラーメンを食い、12時40分発の和歌山バスシャトルバスに乗り込んだ。12時51分、和歌山市駅前バスおりば到着。

和歌山から難波へ。

12時58分発の急行で行けたが13時20分発急行難波ゆきで和歌山市駅を出発、14:23、難波到着。ここから先の乗り継ぎは次のように設定していた。

難波15:05(特急/賢島)16:32伊勢中川16:37(特急/名古屋)17:18桑名
西桑名17:45(北勢線/173列車)18:35阿下喜
阿下喜18:43(北勢線/182列車)19:40西桑名
桑名19:57(特急/名古屋)20:16近鉄名古屋

久しぶりに日本橋の電気街をぶらついてみたい。1時間繰り下げる。

難波16:05(特急/賢島)17:32伊勢中川17:38(特急/名古屋)18:20桑名
西桑名18:44(北勢線)19:34阿下喜
阿下喜19:37(北勢線)20:30西桑名
桑名20:37(特急/名古屋)20:53近鉄名古屋

難波駅にて特急券を買う。連絡する特急の席も取れた。これで1時間たっぷり日本橋界隈を歩ける。黒門市場までは難しいだろうけど、吉本劇場まで行けば若手芸人が歩いているやろう?
・・・歩いてるわけないやん。

難波から三岐鉄道乗車、そして名古屋へ

ここからは上記時刻表どおりに動く。16時05分、難波駅を発車した近鉄特急賢島行は、上本町地下ホーム、鶴橋と停車し、大阪線を経由する。伊勢中川3番ホームに到着した特急を降り、発車直後賢島方面から4番ホームに来た名古屋行特急に乗り換えた。18時20分、桑名駅到着。
>>三岐鉄道北勢線
近鉄から廃線になりかけた北勢線三岐鉄道が譲り受け、三岐鉄道北勢線として新たにスタートしたもの。鉄道ファンには有名な路線のひとつ(と思う)。
特徴は何と言ってもその線路幅(軌間)。線路と線路の間の幅が762ミリしかない。(フィート換算で2フィート6インチだから「ニブロク」の別名も持つそうだ。)JR在来線で1067ミリ、新幹線で1435ミリだから普通ではない。車体の幅もそれに伴い狭く作られており、また半径の小さいカーブもあるため1両の長さも短い。さらには車体の床から天井までの高さも低く、恐らく2メートルあるかないかぐらいじゃないかと思う。雰囲気的には路面電車を一回り大きくした感じだ。冷房はある車両とない車両があり、ないのは1両当たり3台の扇風機で風を送っている。だから乗客は勝手に窓を開け、夜になると開いた窓が乗客が降りてからもそのままになっている。そして雨が降り出すと駅係員と乗務員で窓を閉めにくる。「先ほどは窓閉めにご協力ありがとうございます」東員駅出発後車内放送。
ところがこの路線、拾った三岐鉄道は主要駅に自動改札機を導入し、利用者の少ない駅を廃止・統合して新たに駅舎をつくってしまった。星川駅がそれで、駅員常駐の様子。(ちなみにこの駅、ユニーの某系列スーパー、「ユー○トア」駐車場の隣にある)。ちなみに阿下喜側から順に大泉、穴太、馬道の3駅が存在し、上の一文字をつなげると「大穴馬」になることから、「大・穴・馬きっぷ」なるものを売り出している。しかもこのきっぷ、神社ご祈祷済みだと駅のポスターにあった。大穴馬・・・。
(後述:星川駅の駅員配置は時間限定だったようだ。)