テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

なくなったものと造られたもの

なくなったもの

久しぶりに犬山遊園駅に降り立った。人影はほとんどない。2008年12月末をもって廃線となったモノレール線ではレール及び支柱の撤去作業が進んでいた。その撤去作業中のレール跡を左手に見つつ成田山へ行くと、もう駅がなかった。駅が確かあったはずの場所には立派な山門が建設中だった。

レールに関しても、成田山の境内にあった部分は見事になくなっていた。しかし境内の外、すなわち山中を通って旧動物園駅へ向かう部分はフェンスに囲まれる形で残っていた。なるほど、今撤去できるところだけ撤去してしまおうということか。「旧成田山駅〜旧動物園駅」間については今回確認していないが、もう撤去できるところは撤去しているのかもしれない。あとは犬山線名古屋方面ホームと共用中の旧モノレール線犬山遊園駅ホーム部分(とレール)だけだが、これも2、3年もすれば「駅建屋の改築工事」と共に姿を消すのだろう。それにしても旧岐阜市内線同様、あっけない最後だったな。

造られたもの

一方で、犬山には新たに造られたものもある。ご存知の方がいるかもしれない、寂光院のスロープカーだ。


これができたことで、年寄りが山上の本堂へ上るのは非常に楽になったに違いない。ラックレールと噛み合うギアを見ると錆が出ておらず、結構多くの頻度で利用されていると思われる。せっかく造られたものだから、利用される機会がもっと増えるといいが。


犬山には人により壊されたものと人により造られたものが存在する。壊されたものが復活することは奇跡に近く、造られたものがのちに壊されることはいつでも起きる。人が造ったものは結局、どんな使われ方をするかでその運命が決まる。私はこの二つを見て改めて思った。
それにしても、寂光院本堂までの階段は何とかならんものか……?

*追記(2013年4月9日)
月日の経つのは早いもので、レールはほぼ撤去されました。旧モノレール駅舎は今はありません。そういえばホームの上にあったレールって支柱は残ってるんです。