テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

新型「青空フリーパス」は短距離移動には不利・・・?

短距離利用者には、確かに不利になった。

http://www.jr-central.co.jp/より
http://www.jr-central.co.jp/co.nsf/news/nws2006220-154031
(もう一度リンクを辿ったら繋がらなかった。http://www.jr-central.co.jp/co.nsf/mtr/whats_new_menuを置いておく。)
もう知っている方が多いようで・・・さすがはてなダイアリー。3月18日以降のリニューアル発売分については、
http://d.hatena.ne.jp/sandol/20060220
に描かれた図の通りだから、上記リンクから見てもらえれば分かる。ていうか、この図がすべてだよね。
代金は大人2500円。子供は半額。往復での利用を考えた場合、大人だと片道1250円以上の区間を移動せねばならない。これはJR普通運賃の区分で1280円以上の区間ということになる。
一方、旧の「青空フリーパス」は大人用が2040円だった。往復利用では1020円以上。普通運賃の区分上では1110円以上の区間ということになる。
2040円が2500円に値上がりした上、往復利用の場合、今までより余計に乗らなくてはならない。
でもこれはこれでまた面白くなってきた。

もう一度現行バージョンを確認しよう。

もう一度、従来の(現時点では現行の)バージョンで利用できる区間を見てみる。

リニューアル後は、

  1. 「青空ワイドフリーパス」が消え、
  2. 以下の路線が「青空ワイドフリーパス」のフリー区間に加えられる。
  3. その上で、大人2500円(子供1250円)で発売。
  4. 有効期間は1日限りで変わらない。

一体、何を意識した?

まず、長距離移動には最大のメリットとなる区間が入った。今まで別運賃を払っていた、「伊勢鉄道」である。伊勢鉄道線を経由する快速「みえ」を利用するために、今まで片道490円、往復で980円も追加していた。それが今度のバージョンからは追加なしで快速「みえ」自由席に乗れる。
話を元に戻す。どこまで行けば元が取れるかは、「JR時刻表」や「JTB時刻表」掲載の運賃計算表を使えば簡単だ。伊勢鉄道線内往復を980円として「青空フリーパス」代金から引くと1520円。半額は760円。JR線内のみで820円以上となる区間は、名古屋発だと営業キロ44.1キロの津はだめで、その次の阿漕から元が取れる。松阪まで行けば営業キロは63.2キロとなり完璧。なんだ、「まわりゃんせ*1」を意識してるじゃないか。
話を元に戻す! メリットはもう一つ。2500円で1日乗り放題となるエリアが拡大したこと。従来の「青空ワイドフリーパス」と同じ区間どころか、飯田線飯田まで、あるいは中央本線木曽平沢まで行ける。「さわやかウォーキング」開催エリアに見事に合わせてあり*2、利用者から「不便」との声があったのだろうと思う。1日乗り放題となるエリアに出発駅がないのでは、確かに使い道がないからね。
ちなみに名古屋〜飯田間普通運賃は
・名古屋〜豊橋72.4キロ+豊橋〜飯田142.2換算キロ
で214.6計算キロ、3570円となる・・・あってます?

日帰りで高山まで・・・もっと安くなる?

名古屋発高山へ向かうなら、「飛騨路フリーきっぷ」が発売中でかなり得である。しかし名古屋〜高山間単純往復で、「青空フリーパス」が使用できる土・休日に日帰りするなら、前述のきっぷを使う必要などない。

  • 青空フリーパス」(新型)       2500円
  • 下呂〜高山往復運賃(52.9換算キロ) 1900円
  • ワイドビューひだ往復指定席       5220円

合計9620円となる。片道4810円だ。これは金券ショップでバラ売りされている「名古屋〜高山指定席特急回数券」の1枚価格と同レベルではないか? しかも多客期には使えない「指定席特急回数券」とは違い、多客期関係なし。
高山市内中心部のみの日帰り観光なら、これで十分だと思うんだが。後は皆さんの判断に任せます。

結論

とにかく、今回の「青空フリーパス」改定は、プラス面もマイナス面も大きい。でもフリー乗降区間が拡大し、乗り鉄にとっては面白いきっぷになった!
あとは、なんとか沿線観光施設での割引特典とか付けてほしいなぁ。だめ?>JR東海サイド

*1:近鉄発売の期間限定フリーパス。乗り鉄にはメリットなし?

*2:過去には飯田駅発や木曽平沢駅発のウォーキングコースもあった。今回もあるだろう