テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

よくぞご無事で

名鉄犬山線江南〜柏森間の踏切内で列車と車が衝突して、犬山線岩倉〜犬山間が一時運転見合わせになった。一昨日は事故に遭った列車のその後を走る列車に乗車中で、すぐさま「こういうことがある - 鉄道旅行とは、巡ること」としてPHSから当ブログに投稿した。
その事故の様子が昨日付け中日新聞の記事で分かった。私は自動車の車体が車両の下に入り込んだとばかり思い込んでいたが、車両と警報機の間に挟まれたらしい。運転者は逃げていて無事だった。ただその運転者は……。

 28日午前9時半ごろ、愛知県江南市江森町南の名鉄犬山線踏切で、同県扶桑町の無職女性(81)の乗用車と豊田市発柏森行き普通電車が衝突。車は電車と警報機の間に挟まれて止まった。
 江南署によると、女性は車から逃げて無事。遮断機が下りかけている踏切内に進入し立ち往生したらしい。名鉄によると、犬山線は上下線39本が運休し8千人に影響した。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011062890112400.html

運転していたのは81歳の年寄りなんです。うん、よくぞご無事で……と言わなきゃならない。そしてこの記事を読んで改めて思った。
踏切内で立ち往生して遮断機が下りてきたら、普通逃げちゃうでしょ。「遮断かんを押して出る」なんて、とっさにできるわけがない!

「踏切内で立ち往生したら」何もできない

普通自動車第一種運転免許、いわゆる「普通自動車免許」を取る際、自動車学校の学科教習ではこうやって教えられると思う。
「踏切内で立ち往生し遮断機が閉まった場合は、まず遮断かんを押して踏切の外に出る。それができない場合は警報機についている非常通報ボタンを押し、その上で発炎筒を焚いて進行中の列車に車が立ち往生していることを知らせる。
でも実際に遭遇して「とっさに」できる人ってどのくらい?
私が普通自動車免許を取る際、教習所のコース内で「非常通報ボタンを押す」訓練をした記憶がない。記憶がないだけかもしれないけれど、じゃあ今はどうなんだろう。高齢者講習だとどうなのよ? うちの親父からは以前、座学のあと教習所内のコースをぐるぐる回るだけと聞いたけれど、その際「非常通報ボタンを押す訓練」なんて一切話に出なかった。
やってなきゃ「とっさに」できるわけがない。

とりあえず非常通報ボタンの存在をもっと宣伝しましょう……。

教習所で教えられていないものは仕方がない。踏切の手前で車を停止させた際、左右の安全確認と共に非常通報ボタンの位置を確認するしかないです。せめて普段通る踏切のどこに非常通報ボタンがあるか、頭に入れておかないとだめです。でもその一方で名鉄側……というか全鉄道会社もちょっとは考えてほしい。
非常通報ボタンが入っている箱の色は、名鉄は青です。恐らく「落ち着いて押せるように」という配慮だと思うのだけれど、それならそれでもっと「啓蒙活動」をしなければならないと思うんですよね。うん、「踏切設置の非常通報ボタン」を認知させるCMって、この一年間見たことがない。
安全を確保するための啓蒙活動って重要です。これは鉄道会社だって同じ。いや、レールの上を走り、「避ける」という動きができない鉄道だからこそ、人や車との接触事故を避けるための啓蒙活動って非常に重要だと思います。


そういう自分なりにいい話を書いたところで本日の日記はおしまい。ところで私って現在求職中なのですが、「38歳、技能ゼロ」はやはりどこからも相手にされないみたいで……。