テツモグラはいつももがいてます

はてなダイアリー「鉄道旅行とは巡ること」からの移行ブログです。鉄道を含む交通機関関連がメインだけれど実際には雑多ネタ。

田中圭一「田中圭一最低漫画全集 神罰」(イースト・プレス)

isbn:4872572963
奥付けから2002年8月22日に第一刷発行で、約三年も前の発表である。これを「ヴィレッジ・ヴァンガード」にて手に入れたのだが、ここで書くのは「今更」かもしれない。
でも、二十歳以上で手塚○虫、永○豪、本宮○ろしの熱烈なファンじゃなかったら、ちょっとでも作品を読んだことのある人なら、敢えて書かなくても探して買って読めば分かる。
知ってるが故に笑える。これはコロッケや清水アキラ栗田貫一らが「ものまね」で観客を笑わせているのと、実は同じなんだと。観客が大体イメージとしてみんな持っている人物をネタにし、それを敢えてちょっと極端にしてみる。そうすると、「当たれば」みんな笑ってくれる。そして、そういう芸で真剣に飯を食っていると知って、清水アキラのモノマネに北島三郎は文句を言わないし、栗田貫一が故・山田康雄さんの代わりにルパン三世の役を、それも当時の制作スタッフから頼まれた。
となると、帯の手塚るみ子さん直筆の「訴えます!」、カバー裏収録の『神は天にいまし世はすべてこともないわきゃあない』掲載について、手塚プロダクションが許可を出していること・・・ネタにされた作家、あるいは関係者は、「田中圭一にしてやられた」と苦笑いしつつ、どこかで彼を認めているのだと思う。
最後に、私は「愛のイき先*1」シリーズに笑ってしまったことを書き添えておく。エッチネタに抵抗がなきゃ、買って笑え。

*1:本当にそういうシリーズ名になっている